2024.05.01
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裏切られても妻と息子を愛する財閥3世ホン・スチョル役
「スチョルを演技しながら重点を置いた部分は”滑稽にならないようにしよう”ということでした。序盤で人物の特徴をわざと抑えるべきか悩んだりもしましたが、それより与えられた役割に対して最善を尽くして、人物が変化するふり幅を視聴者にどれほどアピールできるか挑戦してみようという考えでした。」俳優クァク・ドンヨンは、先日最終回を迎えたtvNドラマ「涙の女王」で主人公ホン・ヘイン(キム・ジウォン)の弟ホン・スチョルを演じながら、気を付けた点についてこのように説明した。
俳優が悩んだ末に誕生したホン・スチョルは「涙の女王」のヒットに貢献した人物の一人として挙げられる。「涙の女王」はtvN歴代の全てのドラマの中で最も高い24.85%の視聴率を記録し、4月28日に最終回を迎えた。4月30日ソウル江南区のとあるカフェでドラマ終了を記念してインタビューを行ったクァク・ドンヨンは「本当に実感がないが、たくさんの愛をくださった視聴者の皆様に感謝する」と喜びを隠せなかった。
ホン・スチョルはドラマ中盤で、チョン・ダヘが突然息子を連れていなくなり、妻と息子を探してさまよったが倒れて嗚咽する。クァク・ドンヨンはこのシーンを言及しながら「非常に重要なシーンだと考え、たくさん準備した」とし「4、5回にわたって撮影し、感情線の連結に多大な労力を費やした」と説明した。
その後、チョン・ダヘはホン・スチョルに手紙で自身の年齢と身分が全て噓だったこと、息子のゴヌも実はホン・スチョルではない他の男の息子だという事実を伝えた。だが、それ以降もホン・スチョルは「ゴヌは自分が直接へその緒も切ったし、毎晩子守歌も歌ってあげたし、お風呂にも入れてあげたので僕の息子だ」と言って、帰ってきたチョン・ダヘにも以前と変わらない愛を注いだ。
クァク・ドンヨンはこのようなホン・スチョルの愛に対して「実はスチョルはとても単純な面があるが、まさにそのおかげで可能だったようだ」と解釈した。
さらに「スチョルは見たいように見て、信じたいように信じる人だ」とし「僕をお父さんと呼ぶ子供を心から自分の子供と思い、結婚生活でダヘが自分も知らないうちにスチョルに真心を見せていたので、スチョルも相手を守るという気持ちを抱いたようだ」と説明した。
クァク・ドンヨンは1997年生まれでまだ結婚はしていないが、ドラマの中でホン・スチョルは1991年生まれの父親という設定だ。特に父性愛がひときわ強く、自分を捨てて逃げた妻に対してやっとメッセージを送れるようになるや否や、子供の予防接種を必ずしてほしいと頼むほどだ。これに対してクァク・ドンヨンは「実際に子供を産んで育てたことのある方々は感情の重さがどのくらいか分かるだろうし、演技でいくら真似をしても違いに気付きそうで悩んだ」とし「僕に子供がいたらどうだろうかと考えるより、僕の両親が僕をどう考えているかと考えたら、やっと理解することが出来た」と説明した。
クァク・ドンヨンはこのように家族に向けた切ない愛も演技するが、妻を守るためボクシングを習い数名と戦うアクションシーンも披露した。ホン・スチョルが自転車に乗れない設定に合わせて補助タイヤを付けた自転車をふらつきながら不器用に乗る姿も演じた。クァク・ドンヨンは「最近趣味としてボクシングをやっていたんですが、タイミングが良かった。」と笑ってみせた。彼はまた、「自転車に乗れない演技をどうすればいいかたくさん悩んだ」とし「実際は自転車に乗るのがとても上手だ」と強調した。
クァク・ドンヨンはインタビュー中ずっと冗談をまぜながら笑わせた。特に「涙の女王」で共演したパク・ソンフンが「クァク・ドンヨンは1987年生まれだと思った」と言っていたことについて、クァク・ドンヨンは「正式な謝罪を求めている。黙っているわけにはいかない」と冗談を言い愉快な一面を見せた。
ユーモアが好きな性格なのに、クァク・ドンヨンは演技の話を始めるとたちまち真面目な姿に戻った。特にこれからの計画を尋ねると「やりたいことがたくさんある」と即答してくれた。クァク・ドンヨンは「『涙の女王』で家族の話が与えてくれる力に対して考えるようになった。家族の話を扱う作品をしてみたい」とし「体を使った演技が多いアクションジャンルもいいし、スチョルとは違って表現を出来る限り節制する静かな人物もやってみたい」と話した。そんなクァク・ドンヨンにとって「涙の女王」がどのような作品なのかを尋ねると「僕を広げてくれた作品」という答えが返ってきた。
「こんなに多くの先輩たちと長い時間を共にした作品は久しぶりでした。(先輩俳優達の)年齢と知恵を感じながらこれから演技をするときに使いたい栄養分をチャージ出来ました。」
写真提供:BLITZWAY ENTERTAINMENT, tvN
出処:연합뉴스